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 山形県生協連と山形生協共催で、12月19日、コープ桜田3階ホールを会場に「地域農業と食料問題について」の講演会が開かれ、大江町出身の民族研究家の結城登美雄氏が現代日本の食料事情の見方と氏の実践について語りました。

 結城氏は、そもそも「食」とは何かの問いから語りはじめ、沖縄のあるおばあさんが言っていた「ぬちぐすり(命の薬)」との認識に至ったこと。食は自然に働きかけて生まれるものであり、食を考える際、「生きるための食」、「儀礼(感謝)の食」、「楽しみの食」の三つの視点が大切であり、昭和20年代までは「生きるための食」の確保が最大の課題であったが、現在は「楽しみの食」だけになり、自然を忘れ、現場への関心が失われ、食への関心は高いか安いか、安全かどうかだけになっていると、文化史的な危機を指摘しました。

 次に、日本の食の現状をどう見るかについて論を進め、就業者に占める第一次産業従事者が1950年に48.3%あったのが2004年には4.0%になったこと。70年に1082万人いた第一次産業従事者が、07年には農業が312万人、漁業21万人で合せて333万人に激減しており、国内人口の3%の人が97%の人の食を支えている。しかも農業者の70%が60歳以上で、45%が70歳以上という現実がある。

 これは食料自給率よりもが問われているのであり、日本の食は、これからも「ある」と見るのか、「ない」と見るのかどちらの前提に立つかで対応が全く違ってくる。高い、安い、安全性は?は、「ある」と見る立場からの関心事であり、このままではなくなるとの厳しい見方をすべきであると述べました。

 そして、東京、大阪や政令指定都市における極端な自給率の低さ、冷凍野菜と調理冷凍食品輸入量の増加、「品目横断的経営安定対策」で大多数の農家を切り捨てる農政、世界各国で広がる農産物輸出規制の動きなどを示して氏の見通しを根拠付けました。

 さらに、米作りの家族労働賃金は06年でわずか256円(時給)であること、増え続ける「耕作放棄」は、生産者が思いを残しての「耕作断念」であることを強調しました。

 最後に結城氏は、「手遅れであるが間に合うものもある」と、氏が鳴子温泉地域で取り組んでいる「鳴子の米プロジェクト」について紹介。生産者価格1俵(60kg)18,000円を五年間保証し、消費者価格は24,000円にして、6,000円の差額は保管料、事務経費、若者の農業支援に使われる、地域の住民が地域の水田農業を支える「運動」です。

 これが年々参加者を増やしており、現在の農政批判として、地域から押し返していくものとしていきたいとの展望を語り、二時間半に及ぶ講演を結びました。

都道府県別食料自給率

北海道 195 東京 滋賀 51 香川 36
青森 118 神奈川 京都 13 愛媛 37
岩手 105 山梨 20 大阪 高知 45
宮城 79 長野 53 兵庫 16 福岡 19
秋田 174 静岡 18 奈良 15 佐賀 67
山形 132 新潟 99 和歌山 29 長崎 38
福島 83 富山 76 鳥取 60 熊本 56
茨城 70 石川 49 島根 63 大分 44
栃木 72 福井 65 岡山 39 宮崎 65
群馬 34 岐阜 25 広島 23 鹿児島 85
埼玉 11 愛知 13 山口 31 沖縄 28
千葉 28 三重 44 徳島 45 全国 39
 
 
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