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平成29年度地方消費者フォーラムを福島市で開催

『つながりひろげて、おたがいさまの社会づくり』

〜エシカル消費で、私たちの世界は変わる!〜

 

地方消費者フォーラムでの開会あいさつ

 11月21日、平成29年度地方消費者フォーラムが福島市の福島グリーンパレスを会場に開催されました。東北6県から行政、消費者団体や生協などから169名が参加し、エシカル消費について学習し意見交換しました。山形県からは10名が参加しました。

 フォーラムは実行委員長の細谷寿江さんの開会の挨拶で始まり、福島県生活環境部長の尾形淳一氏が開催県の挨拶を行い、橋本次郎消費者庁審議官が挨拶を兼ねて最近の消費者行政の取り組みについて報告しました。

モデレーターの中原秀樹氏 4人のパネラー

 続いて、国際グリーン購入ネットワーク会長の中原秀樹氏をモデレーターに「エシカル消費で、わたしたちの世界が変わる!」と題したパネルディスカッションを行いました。

 冒頭、中原秀樹氏は「グリーン消費から持続可能な消費、そしてエシカル(CSR)消費へ」と題して問題提起をしました。グリーン消費は、商品を購入する時「環境」を意識すること、持続可能な消費は、過剰な消費を抑え、世界中の全ての人たちが生活するために最低限必要なものを手に入れられるようにすること。エシカル(倫理的)消費は、消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮し、そうした課題に取り組む事業者を応援することと説明。そして、グローバル・サプライチェーンでの環境・社会問題が深刻化していると指摘。特に途上国での下請け企業での問題行為、例としてバングラディッシュのラナプラザが崩壊し1,100人以上の労働者の命が奪われたことをあげ、そういう問題についても関心を向けて、消費者は商品を購入する企業を選択すべきだと強調しました。そして、消費者一人一人の行動が未来を変える可能性をもっていると、「エシカル消費」の重要性について語りました。

 続いて、パネラーの1番手として橋本次郎消費者庁審議官は、エシカル消費について次のようにとらえるとわかりやすいのではないか、と例示しました。エシカル消費のイメージは、「思いやり、おかげさま、良心的」。エシカル消費の言い換え案は、「思いやり消費、つながり消費、応援消費、社会的消費、持続可能な消費、社会貢献型消費」。エシカル消費のキーワードは、「未来、優しい、社会、つながる、心」。

 そして、経済中心の考えが、私たちの生存環境を脅かしている。気候変動や生物多様性の喪失は経済中心の誤った認識がもたらした結果と指摘しました。日本のGDP(国内総生産)のうち、個人消費は5割を超えており、私たちの一人ひとりの消費行動によって、環境・社会・経済・未来に影響を与え、変える力を持っていると強調しました。その上で、企業に対して、消費者志向経営を求めていく活動を推進していることを紹介しました。

 続いて2番手のアイリスオーヤマ株式会社の大西二郎氏は、「近江商人の三方よし」を例に挙げ、企業の社会的責任は消費者に役立つ商品、サービスを提供して適切な利潤を上げること。そして、将来を見すえながら健全な企業活動を継続することであり、消費者志向の経営に取り組み、エシカル社会を築いて行きたいと述べました。そして、アイリスオーヤマでは、エシカルを基本的な理念・方針と位置づけ、「持続可能な目標(SDGS)」を具体的な取り組みの項目と考えていると報告がありました。

 続いて3番手の「消費から持続可能な社会をつくる市民ネットワーク」の山岡万里子氏は、「企業のエシカル通信簿」の取り組みを紹介しました。消費者目線で企業を、「持続可能な開発・社会」「環境」「消費者」「人権」「社会・社会貢献」「平和・非暴力」「アニマルウエルフェア」の7項目で評価し、発表している。企業からは、「消費者からどう見られているかがわかり、多くの気づきがあった」との評価をいただている。消費者が企業を評価し選択する際の情報ツールとして、大切な活動になっていると報告がありました。

 続いて4番手の「消費者市民社会をつくる会」の阿南久氏は、消費者が「消費者力」を企業が「消費者志向経営力」をつけることができるように、教育・啓発をしていくのが会と目的と自己紹介しました。そして、会の活動として、「機能性表示食品」について、ガイドラインに適合しているかどうか評価した結果、第1期は167商品の内、159商品が適合し、6商品が「見解不一致」となったこと、そして3商品が届け出を取り下げた。第2期は180商品の内、167商品が適合し、9商品が「見解不一致」となったこと、そして4商品が届け出を取り下げたと紹介しました。そして、企業に対して、消費者志向経営の推進のためセミナーを開催していること、消費者に対しては、消費者市民社会づくりの学習会を開催していることを報告しました。最後に、消費者の5つの責任にふれ、「批判的意識」「自己主張と行動」「社会的関心」「環境への自覚」「連帯」の責任を果たし、社会の発展や社会の改革に必要な力をつけようと呼びかけました。

 昼食は、福島県内の地産地消の食材の入った弁当をいただきました。

 午後は、福島大学の小山良太教授が「福島発!責任ある消費と生産〜エシカル消費が解決する〜」と題して講演。小山良太教授は、震災から7年近くたっても、福島産の農産物の消費が原発事故前の水準に回復しない。日本に近いアジア地域の国での福島に関するイメージはまだ原発の爆発した状況のままである。日本はこうしたイメージを変えるため近い国に向け放射能汚染の改善の情報発信をする必要がある。また、土壌の放射能汚染調査は福島県内の全田畑を行って安全性が確保されていると報告しました。

 そのうえで、原発事故7年目の農畜水産物の課題として、流通段階では①科学的にリスク低減が証明されたとしても社会が受け入れるかが問題、②市場評価(ブランド価値)の下落への対応が必要。産地の取組としては、震災前とは切り離した新たな産地形成と販売戦略が必要と強調しました。

 その後、『参加者全員が発言しよう、考えをフリップにまとめよう』と題したフリップディスカッションに移り、各グループごとにパネルディスカッションの感想、エシカル消費でわからなかったことを各自フリップに書いて、交流しました。最後に「わたしのエシカル宣言」を書き、今後の取り組みを各人表明しました。最後に3グループより、ディスカッションで話されたことが参加者全員に報告されました。

 締めくくりに山形県生協連の安部芳晴常務が閉会の挨拶を行い、地方消費者フォーラムを閉じました。

 
 
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